コンサルティング営業(IT)の将来性 — AIに奪われる業務・残る業務

最終更新: 2026/03/24

32% AI浸透度(AI代替率)

見込み客調査や営業記録などの定型業務は、AI活用で効率化が進みます。ただしコンサルティング営業の本質―『顧客の潜在課題を引き出し、適切なIT解決策を提案できるか』という判断と対話力―は、AIでは代替できない領域です。

コンサルティング営業(IT)の要点 2026/03/24 更新
AI浸透度(AI代替率) 32%
AIが関与するタスク 6件 / 25件
人間中心のタスク 19件
AIに代替困難な要素 対面対応
AI実装済み領域 32%
求められるスキル 傾聴力・説明力・交渉

コンサルティング営業(IT)とは

顧客の方針と課題を確認し、その解決策として情報システムや情報サービスを提案し、販売する。

この職種のAI浸透度は32%。 25件の業務のうち6件でAIが活用され、19件は人間が中心です。 対面対応などAIには代替できない要素も多く、 AIとの共存が鍵の職種です。

なるには

この仕事に就くために、特に学歴や資格は必要とされないが、大学卒が多い。理系・文系に関わらず入職する。入職後に基本情報技術者、応用情報技術者などの資格を取る人も多い。 入社後、企業によって、コンサルティング営業の部署に配属されて営業を行う中でシステム開発等の技術的な知識を学んでいく場合もあれば、システムエンジニアとしてシステム開発、システム運用等を経験した後に営業部署に配属される場合もある。 IT関連の同業他社や、他業種で営業経験を積んだ人が中途採用される場合も多い。 顧客のニーズを理解し、提案するITソリューションが合っているかどうか判断しながら進める力や、最新技術をビジネスに落とし込んで、顧客に分かりやすく説明する力が求められる。

AI時代に伸ばすべきポイント

  • 製品やサービスの販売契約またはサービス契約を作成する・見込み客の事業所を訪問し、サンプルやカタログを提示して価格・在庫・利点を説明するを極める — AIでは代替できない領域
  • 取引活動を記録し、報告書を作成して顧客・仕入先との取引履歴を管理するのAIツールを習得 — 効率化の武器に
  • 傾聴力・説明力の重要性が今後さらに高まる

AIはどこまで浸透しているか

コンサルティング営業(IT)の業務全体のうち、実際にAIが使われている割合です。

AI 32% 人間 68%

コンサルティング営業(IT)の業務の68%は、まだ人間が担っています。AIの影響を受けにくい職種です。

業務ごとのAI浸透度

コンサルティング営業(IT)の業務を、情報処理面でのAI浸透度で分類しました。身体作業や対面業務の実行は含みません。

6
AIが担う業務
19
人間が担う業務

AIが担う業務 浸透度 50%以上

97% 取引活動を記録し、報告書を作成して顧客・仕入先との取引履歴を管理する
97% 営業チームと連携し、顧客要件の把握・自社製品の販売促進・営業支援を行う
AI主導
97% 製品やサービスの見込み顧客を調査・特定する
AI主導
95% 機器の使用・操作・保守に関する技術的・非技術的サポートを顧客やスタッフに提供する 補助
AI+人間
88% 顧客要件に対する提案書の作成・提示やRFPへの回答を行う
AI+人間
72% 顧客やエンジニアと協議し、機器のニーズを評価してシステム要件を決定する
人間主導

人間が担っている業務 浸透度 50%未満

製品やサービスの販売契約またはサービス契約を作成する
見込み客の事業所を訪問し、サンプルやカタログを提示して価格・在庫・利点を説明する
業界動向や競合情報、新旧技術の最新情報を収集する
再販機会を特定し販売計画の達成を支援する
顧客ニーズに合わせて製品構成を計画・変更する
顧客や見込み客に製品・サービスを説明する技術プレゼンテーションを行う
コスト削減や生産性向上につながる材料・機械の改善を顧客に提案する
売上予測レポートを管理・更新する
受注の獲得・更新および配送手配を行う
新市場への製品投入に向けた販売計画を策定する
展示会やセミナーに参加し、製品のプロモーションや業界動向の把握を行う
社内研修に参加し、製品ラインナップの知識を習得する
機器のデモンストレーションや試験設置を手配する
技術の顧客向け活用方法についてチームメンバーを指導する
搬送機器・NC工作機械・コンピュータシステムなど高度な技術知識を要する製品を販売する 補助
オーダーメイド機械の開発に必要な情報を提供する 補助
設置済み機器の問題を診断する 補助
製品の技術文書を作成する 補助
取引候補企業の信用格付けを上司に報告する 補助
AIの使われ方: AI直接指示 やり取り改善 フィードバック 学習 検証
この分析の見方

各業務のAI浸透度はAnthropic Economic Indexの実測データに基づきます。

※ AI浸透度は業務の情報処理・判断面への浸透を測定しています。身体作業や対面対応など物理的な実行はAIでは代替できないため、浸透度が高くても人間の作業が不要になるわけではありません。

AIが担う業務
情報処理面でAIが50%以上浸透している業務。ただし身体作業を伴う場合、実行は引き続き人間が担います。
人間が担っている業務
AI浸透度が50%未満の業務。対面対応・信頼関係・判断力など人間ならではの強みが求められるか、AI技術がまだ追いついていない領域です。

カラーバーは業務ごとの「AIの使われ方」を示します:

AI直接指示(赤系)
AIに直接タスクを指示する自動化的な利用。この割合が高いほど、AIが主導的に業務を行っています。
やり取り改善(青系)
人間とAIが対話しながら成果を改善していく協働型の利用。
フィードバック(紫系)
AIの出力に対して人間がフィードバックを返す利用パターン。
学習(緑系)
AIを通じて知識やスキルを習得する目的の利用。
検証(黄系)
AIの出力を人間が確認・検証する利用。

なぜAIが入り込めないのか

🧑 AIの浸透を阻む「人間の強み」

68%の業務がAIに浸透していない理由は、以下の人間ならではの要素です。

AIにできない 対面対応

高い対面でのやりとりが求められる仕事

この仕事では他者とのかかわり、対面での議論といった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

求められる力: 傾聴力、説明力

この仕事の原動力: 周囲や組織の支援

具体的な業務: 「プログラムやシステム作成時に、プログラマーと相談し、開発作業を側面から支援する。」「システム導入後の使用方法の教育と問い合わせに対応する。」「システム導入後メンテナンスなどの要望に対応する。」

AIは補助まで 責任判断

ある程度求められる責任を伴う判断が求められる

この仕事では意思決定の自由、結果・成果への責任、意思決定と問題解決を行うといった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

具体的な業務: 「システム導入に際して、業務内容や情報量に応じたコンピュータの容量や処理能力を判断し、適切な機器を選ぶ。」

AIが追いつきつつある領域

ただし以下の領域は、今後のAI進化でギャップが縮まる可能性があります。

変化の兆し 曖昧な判断

正解のない状況での判断力が求められる

この仕事では優先順位や目標の自己設定、意思決定の自由、意思決定と問題解決を行うといった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

具体的な業務: 「システム導入に際して、業務内容や情報量に応じたコンピュータの容量や処理能力を判断し、適切な機器を選ぶ。」「営業戦略や計画を見直す。」

変化の兆し 関連資格・学歴

高い学歴が求められる傾向がある

業界で変わるAIの影響

同じコンサルティング営業(IT)でも、働く業界によってAIの影響度は異なります。

情報通信業
AI化 32% 潜在 +43%
すでにAI化 AI活用で伸びる 組織のAI導入で恩恵 人間のみ
この分析の見方
すでにAI化
AIが直接代行している業務の割合。どの業界でも共通です。
AI活用で伸びる
AIツールを使いこなすことで生産性を上げられる領域。個人のスキルと業界のIT環境に左右されます。
組織のAI導入で恩恵
会社がAIシステムを導入することで、自然と恩恵を受けられる領域。
人間のみ
身体作業・対面・感情など、現在のAI技術では対応できない領域。

この職種の年収

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」に基づくコンサルティング営業(IT)の給与水準です。

業界で変わる年収

同じコンサルティング営業(IT)でも、働く業界によって年収は大きく異なります。

学術研究,専門・技術サービス業 668万円
建設業 667万円
情報通信業 625万円
電気・ガス・熱供給・水道業 610万円
製造業 579万円
不動産業,物品賃貸業 565万円
金融業,保険業 551万円
鉱業,採石業,砂利採取業 547万円

出典: 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2023年)

この職種に向いている人

ホランドの職業興味理論(RIASEC)に基づく適性タイプです。

S 社会的
3.3
R 現実的
3.3
E 企業的
3.2
I 研究的
3.2
C 慣習的
3.1
A 芸術的
2.8

人と関わり、助け、教えることが好きなタイプが向いています。

求められるスキルと知識

コンサルティング営業(IT)に求められる主要スキルと専門知識です。スコアは5段階評価。

スキル

1
傾聴力 3.9
2
説明力 3.5
3
交渉 3.5
4
文章力 3.4
5
読解力 3.3

知識

1
顧客サービス・対人サービス 2.9
2
販売・マーケティング 2.7
3
事務処理 2.5
4
ビジネスと経営 1.9
5
日本語の語彙・文法 1.6

働く環境と雇用形態

働く環境

他者とのかかわり ほぼ毎日 82%
電子メール ほぼ毎日 64%
意思決定の自由 ある程度は自由がある 62%
電話での会話 ほぼ毎日 59%
空調のきいた屋内作業 ほぼ毎日 59%
機械やコンピュータによる仕事の自動化 少し自動化されている 59%
競争水準 ある程度 競争的 である 56%
規則的(ルーチンやスケジュールが決まっている) 規則的(ルーチンやスケジュールが決まっている) 49%

雇用形態

正規の職員、従業員
52.9%
自営、フリーランス
35.3%
経営層(役員等)
11.8%
契約社員、期間従業員
9.8%
パートタイマー
2.0%
派遣社員
2.0%
アルバイト(学生以外)
2.0%
アルバイト(学生)
2.0%

必要な学歴・資格

AIでは代替できない専門性の証明。資格保持はAI時代の差別化要因になります。

関連資格

  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者

近い職種のAI浸透度

コンサルティング営業(IT)とキャリアが近い職種を、AI浸透度の違いで比較できます。

コンサルティング営業(IT)の将来性とAIの影響

「コンサルティング営業(IT)はAIに代替されるのか?」という不安を持つ方に向けて、データに基づく分析をお届けします。

AI代替率: 32%

AI代替率は32%で一部の業務は自動化が進みますが、対面対応が求められる領域は引き続き人間が中心です。

AIが変える業務

取引活動を記録し、報告書を作成して顧客・仕入先との取引履歴を管理する、営業チームと連携し、顧客要件の把握・自社製品の販売促進・営業支援を行う、製品やサービスの見込み顧客を調査・特定するなどはAIの活用が進んでいます。これらの業務は効率化される一方、新たな役割が生まれます。

AI時代に求められるスキル

傾聴力・説明力・交渉といったスキルの重要性が高まっています。AIを補完する人間の強みを伸ばすことがキャリアの鍵になります。

よくある質問

コンサルティング営業(IT)はAIでなくなりますか?

コンサルティング営業(IT)がAIで完全になくなる可能性は低いです。AI代替率は32%で、19件の業務は引き続き人間が担います。ただしAI活用スキルが将来性を左右します。

コンサルティング営業(IT)はAIに代替される?

営業記録や見込み客調査という『手作業』はAIが自動化します。ただし『顧客の本当の困りごとは何か』を引き出し、最適なITソリューションを組み上げる提案力は、人間の営業にしかできません。

コンサルティング営業(IT)でAIはどう活用される?

業種により異なりますが、AI総合活用度は75%です。すでにAI化されている部分が32%、AI活用で伸ばせる部分が27%、組織のAI導入で恩恵を受ける部分が16%です。

コンサルティング営業(IT)の将来性は?

むしろ営業としての価値が上がります。定型記録から解放され、顧客と深く向き合い、潜在課題を発掘・提案できるコンサルティング営業へシフトできるからです。

AI時代にコンサルティング営業(IT)に必要なスキルは?

顧客の経営課題を聞き取る傾聴力、IT知識に基づいた解決案の組み立て力、複数の技術選択肢を説得力で提案できる説明スキルが必須です。

コンサルティング営業(IT)で生成AIをどう活用できる?

コンサルティング営業(IT)では6件の業務でAIが活用されています。主な活用領域は取引活動を記録し、報告書を作成して顧客・仕入先との取引履歴を管理する、営業チームと連携し、顧客要件の把握・自社製品の販売促進・営業支援を行う、製品やサービスの見込み顧客を調査・特定するなどです。

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最終更新: 2026/03/24

AI浸透度はAnthropicのAnthropic Economic Index (AEI)の観測値(CC-BY)に基づく。業種別分析は独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成「職業情報データベース」のデータを加工して算出。JILPTおよびAnthropicの見解ではありません。分析方法の詳細

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