内部監査人のAI浸透度

35% AI浸透度

内部監査人のAI浸透度は35%。AIが得意な領域と、人間にしかできない領域がはっきり分かれています。

AIはどこまで浸透しているか

内部監査人の業務全体のうち、実際にAIが使われている割合です。

AI 35%
人間 65%

内部監査人の業務の65%は、まだ人間が担っています。AIの影響を受けにくい職種です。

業務ごとのAI浸透度

内部監査人の業務を、情報処理面でのAI浸透度で分類しました。身体作業や対面業務の実行は含みません。

7
AIが担う業務
23
人間が担う業務

AIが担う業務 浸透度 50%以上

95% 記録を調査し従業員に聞き取りを行い、取引記録の正確性と法令遵守を確認する
94% 勘定科目表を作成し、仕訳を適切な勘定に割り当てる
人間主導
91% コンピュータ技術を活用した記録管理・会計システムを策定・導入・改修・文書化する
AI主導
91% 内部統制の不備、業務重複、浪費、不正、法令・規程違反を検出するためのデータ収集・分析を行う
AI主導
89% 会計記録や財務報告書の正確性・完全性・基準適合性を検証・分析する
AI主導
86% 事業運営・動向・収支を分析し将来の収益・費用を予測または助言する
AI主導
78% 監査結果に関する詳細報告書を作成する
AI+人間

人間が担っている業務 浸透度 50%未満

資産活用状況と監査結果を経営層に報告し、業務・財務の改善を提言する
会計帳簿や会計システムの効率性・有効性および適正な会計処理の遵守状況を検査する
事業所の監査を監督し、必要な調査範囲を決定する
経営幹部と財務および規制に関する事項を協議する
財務・情報システムを調査・評価し、信頼性とデータ整合性を確保する統制を提案する
現金・受取手形・支払手形・有価証券・決済済小切手を照合し、記録の正確性を確認する
決算整理仕訳を作成する
勘定の不一致を確認し、差異を照合・調整する
棚卸資産を調べ、仕訳帳・元帳の記載内容を検証する
施設の財務状況を経営層に報告する
金利・年金・有価証券評価・減耗資産の償却知識を用いて納税者の財務状況と税額を評価する
組織の目標が管理活動に反映されているか、また従業員が目標を理解しているかを検証する
給与・人事記録を監査し、雇用保険料・労災補償・債務・税法遵守状況を確認する
納税者の口座を審査し、実地・書面・呼び出しによる税務調査を実施する 補助
納税額を算出し、税務申告書を作成して税法要件の遵守を確保する 補助
報酬、福利厚生、会計・データ処理システム設計、長期税務・資産計画について顧客に助言する 補助
税務当局への代理対応および財務関連訴訟の支援を行う 補助
財務記録の整理・記録・編集・送付に従事する職員の業務を指揮する 補助
開発中のシステムやプログラムが計画通り動作するか導入前監査を実施する 補助
予算を策定・管理・分析し、予算と実績を比較する定期報告書を作成する
会計基準に基づき財務諸表や年次報告書を作成・分析・検証する
請求書の支払処理を行う
有形資産・純資産・負債・資本金・剰余金・収支に関するデータを確認する
AIの使われ方: AI直接指示 やり取り改善 フィードバック 学習 検証
この分析の見方

各業務のAI浸透度はAnthropic Economic Indexの実測データに基づきます。

※ AI浸透度は業務の情報処理・判断面への浸透を測定しています。身体作業や対面対応など物理的な実行はAIでは代替できないため、浸透度が高くても人間の作業が不要になるわけではありません。

AIが担う業務
情報処理面でAIが50%以上浸透している業務。ただし身体作業を伴う場合、実行は引き続き人間が担います。
人間が担っている業務
AI浸透度が50%未満の業務。対面対応・信頼関係・判断力など人間ならではの強みが求められるか、AI技術がまだ追いついていない領域です。

カラーバーは業務ごとの「AIの使われ方」を示します:

AI直接指示(赤系)
AIに直接タスクを指示する自動化的な利用。この割合が高いほど、AIが主導的に業務を行っています。
やり取り改善(青系)
人間とAIが対話しながら成果を改善していく協働型の利用。
フィードバック(紫系)
AIの出力に対して人間がフィードバックを返す利用パターン。
学習(緑系)
AIを通じて知識やスキルを習得する目的の利用。
検証(黄系)
AIの出力を人間が確認・検証する利用。

なぜAIが入り込めないのか

🧑 AIの浸透を阻む「人間の強み」

65%の業務がAIに浸透していない理由は、以下の人間ならではの要素です。

AIにできない 対面対応

ある程度求められる対面でのやりとりが求められる仕事

この仕事では他者とのかかわり、対面での議論といった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

求められる力: 傾聴力、説明力

この仕事の原動力: 周囲や組織の支援

AIにできない 必須資格・免許

内部監査士、CIA(公認内部監査人)など、法令で定められた資格・免許が必要

この仕事では結果・成果への責任といった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

AIは補助まで 責任判断

高い責任を伴う判断が求められる

この仕事では結果・成果への責任、意思決定の自由、ミスの影響度、意思決定と問題解決を行うといった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

求められる力: 合理的な意思決定

具体的な業務: 「年度初めに年次監査計画を立案し、社長、取締役会等の承認を得る(複数年計画の場合もあり)。」「年次監査計画に基づき、対象部署、対象業務、手続き等を定めた個別監査計画を立案し、承認を得る。」「把握した情報を整理・評価し、その内容について対象部署責任者との間で合意を得る。」

AIが追いつきつつある領域

ただし以下の領域は、今後のAI進化でギャップが縮まる可能性があります。

変化の兆し 曖昧な判断

正解のない状況での判断力が求められる

この仕事では優先順位や目標の自己設定、意思決定の自由、意思決定と問題解決を行うといった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

業界で変わるAIの影響

同じ内部監査人でも、働く業界によってAIの影響度は異なります。デジタル化が進んだ業界ほど、AIとの接点が多くなります。

情報通信業
AI化 35% 潜在 +42%
金融・保険業
AI化 35% 潜在 +42%
製造業
AI化 35% 潜在 +31%
建設業
AI化 35% 潜在 +31%
卸売業
AI化 35% 潜在 +31%
小売業
AI化 35% 潜在 +31%
不動産業
AI化 35% 潜在 +31%
サービス業(その他)
AI化 35% 潜在 +31%
運輸・物流業
AI化 35% 潜在 +17%
医療・福祉
AI化 35% 潜在 +17%
宿泊・飲食業
AI化 35% 潜在 +17%
すでにAI化 AI活用で伸びる 組織のAI導入で恩恵 人間のみ
この分析の見方
すでにAI化
AIが直接代行している業務の割合。どの業界でも共通です。
AI活用で伸びる
AIツールを使いこなすことで生産性を上げられる領域。個人のスキルと業界のIT環境に左右されます。
組織のAI導入で恩恵
会社がAIシステムを導入することで、自然と恩恵を受けられる領域。
人間のみ
身体作業・対面・感情など、現在のAI技術では対応できない領域。

必要な学歴・資格

AIでは代替できない専門性の証明。資格保持はAI時代の差別化要因になります。

関連資格

  • 内部監査士
  • CIA(公認内部監査人)

近い職種のAI浸透度

内部監査人とキャリアが近い職種を、AI浸透度の違いで比較できます。

AIがより浸透している職種

AI浸透度が低い職種

よくある質問

内部監査人はAIに代替される?

内部監査人のAI浸透度は35%です。対面対応・必須資格・免許など、人間にしかできない要素が2件あり、完全なAI代替は困難です。

内部監査人でAIはどう活用される?

業種により異なりますが、AI総合活用度は77%です。すでにAI化されている部分が35%、AI活用で伸ばせる部分が26%、組織のAI導入で恩恵を受ける部分が16%です。

内部監査人の将来性は?

内部監査人には対面対応・必須資格・免許など人間にしかできない要素があり、完全なAI代替は困難です。ただし業界によってAIの影響度は異なります。

内部監査人はAI時代に転職すべき?

内部監査人のAI浸透度は35%で、人間の強みが活きる領域が多い職種です。対面対応・必須資格・免許など、AIでは代替が難しい要素があります。

内部監査人で生成AIをどう活用できる?

内部監査人では7件の業務でAIが活用されています。主な活用領域は記録を調査し従業員に聞き取りを行い、取引記録の正確性と法令遵守を確認する、勘定科目表を作成し、仕訳を適切な勘定に割り当てる、コンピュータ技術を活用した記録管理・会計システムを策定・導入・改修・文書化するなどです。

AI浸透度はAnthropicのAnthropic Economic Index (AEI)の観測値(CC-BY)に基づく。業種別分析は独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成「職業情報データベース」のデータを加工して算出。JILPTおよびAnthropicの見解ではありません。分析方法の詳細