キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの将来性 — AIに奪われる業務・残る業務

最終更新: 2026/03/24

12% AI浸透度(AI代替率)

職業情報の収集・分析や進路相談セッションの実施はAIが支援できますが、相談者の心理的な課題を見極める洞察、学校での危機介入、虐待やメンタル不調の兆候を察知して専門家へつなぐ判断は、人間の共感力と臨機応変な対応がなくてはなりません。

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの要点 2026/03/24 更新
AI浸透度(AI代替率) 12%
AIが関与するタスク 5件 / 29件
人間中心のタスク 24件
AIに代替困難な要素 対面対応
AI実装済み領域 12%
求められるスキル 傾聴力・他者の反応の理解・対人援助サービス

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントとは

相談者の職業の選択、職業生活の設計、職業能力の開発・向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行い、相談者がより良い人生を送り、自分が望む生き方を実現できるよう、専門家として支援する。

この職種のAI浸透度は12%。 29件の業務のうち5件でAIが活用され、24件は人間が中心です。 対面対応などAIには代替できない要素も多く、 将来性の高い職種です。

なるには

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。ただし「キャリアコンサルタント」と名乗るには国家資格が必要である。キャリアコンサルタント試験又はキャリアコンサルティング技能検定(1級又は2級)に合格し、名簿に登録することで、キャリアコンサルタントと称することができる。 キャリアコンサルタント試験を受けるには、実務経験3年以上か、キャリアコンサルタントの養成講習を修了する必要がある。また、合格後も5年ごとに講習を受け、更新しなければならない。 キャリアコンサルティング技能検定の2級を受けるには3年以上の実務経験が必要であり、1級は2級取得から3年以上の実務経験を積むか、8年以上の実務経験が必要である。 職業選択やそれと関連する生き方などについて相談を受け、コンサルタント的役割を果たすことから、労働市場の情報や労働関係の制度、能力開発の手法など多様な知識が求められる。職業という人生における重要な選択の一つを支援する仕事であり、相談者に寄り添い、常に適切なアドバイスができるよう自己研鑽と倫理意識が欠かせない。 経験を積み、フリーランスのキャリアカウンセラー、キャリアコンサルタントとして活動する人もいる。

AI時代に伸ばすべきポイント

  • 学校で困難な状況が発生した際に生徒への危機介入を行う・児童の成長や行動・学業上の課題について保護者・教員・管理者・専門家と協議するを極める — AIでは代替できない領域
  • 履修選択・学校適応・学習習慣・進路計画等について学生を指導するのAIツールを習得 — 効率化の武器に
  • 傾聴力・他者の反応の理解の重要性が今後さらに高まる

AIはどこまで浸透しているか

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの業務全体のうち、実際にAIが使われている割合です。

AI 12% 人間 88%

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの業務の88%は、まだ人間が担っています。AIの影響を受けにくい職種です。

業務ごとのAI浸透度

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの業務を、情報処理面でのAI浸透度で分類しました。身体作業や対面業務の実行は含みません。

5
AIが担う業務
24
人間が担う業務

AIが担う業務 浸透度 50%以上

91% 履修選択・学校適応・学習習慣・進路計画等について学生を指導する
AI+人間
87% 職業・教育・経済情報を収集・分析し、相談者の進路決定を支援する
AI+人間
83% 採用・入学活動を計画・指揮し、自ら参加する
人間主導
75% 教育やキャリア設計に関する講座や情報提供セッションを実施する
AI+人間
72% 教員・管理者と協力し、学校プログラムの開発・評価・改訂およびカリキュラム編成を行う

人間が担っている業務 浸透度 50%未満

学校で困難な状況が発生した際に生徒への危機介入を行う
児童の成長や行動・学業上の課題について保護者・教員・管理者・専門家と協議する
家庭内虐待等の問題を発見し、生徒や保護者に専門家への相談を促す
教育や職業に影響する個人的・社会的・行動上の問題の理解と克服を支援する
薬物防止プログラムや非暴力的な紛争解決を教える特別プログラムを提供する
相談者へのフォローアップ面談を行いニーズの充足状況を確認する
求職活動や履歴書作成、面接技術などのキャリア開発手法を指導する
キャリア相談会や就職フェア等のキャリア・就職関連プログラムを企画・推進する
大学入学など新たな生活環境への適応を支援するオリエンテーションやグループ会議を企画・実施する
テスト・記録・面接等を用いて学生や個人の能力・興味・性格特性を評価する
授業や遊びの活動中に児童を観察し、学習状況・行動・社会性・健康状態を評価する
生徒の行動に関する管理方針と規則を策定・施行する
地域団体・教職員に対し利用可能なカウンセリングサービスを説明する
会議・教育カンファレンス・研修ワークショップに出席し、委員会活動を行う
専門スタッフおよびインターンの監督・訓練・指導を行う
成績証明書を確認して卒業・進学要件の充足を判定し、推薦状を作成する 補助
大学の学位課程・入学要件・奨学金・専門学校等の進路情報を生徒に提供する 補助
興味・適性・学力評価に基づき学生に学位プログラムを紹介する 補助
リハビリや経済的支援、職業訓練などの支援ニーズを評価し、適切なサービスに紹介する 補助
ピアカウンセリングおよびピアチュータリングプログラムを設立・監督する 補助
学生や卒業生の就職支援に携わる教職員に情報を提供する 補助
企業との関係を構築し、学生のインターンシップ・就職機会を創出する 補助
適格な相談者を雇用主や職業紹介サービスに紹介する 補助
顧客と面談し、職歴・学歴・キャリア目標および就労阻害要因を把握する 補助
AIの使われ方: AI直接指示 やり取り改善 フィードバック 学習 検証
この分析の見方

各業務のAI浸透度はAnthropic Economic Indexの実測データに基づきます。

※ AI浸透度は業務の情報処理・判断面への浸透を測定しています。身体作業や対面対応など物理的な実行はAIでは代替できないため、浸透度が高くても人間の作業が不要になるわけではありません。

AIが担う業務
情報処理面でAIが50%以上浸透している業務。ただし身体作業を伴う場合、実行は引き続き人間が担います。
人間が担っている業務
AI浸透度が50%未満の業務。対面対応・信頼関係・判断力など人間ならではの強みが求められるか、AI技術がまだ追いついていない領域です。

カラーバーは業務ごとの「AIの使われ方」を示します:

AI直接指示(赤系)
AIに直接タスクを指示する自動化的な利用。この割合が高いほど、AIが主導的に業務を行っています。
やり取り改善(青系)
人間とAIが対話しながら成果を改善していく協働型の利用。
フィードバック(紫系)
AIの出力に対して人間がフィードバックを返す利用パターン。
学習(緑系)
AIを通じて知識やスキルを習得する目的の利用。
検証(黄系)
AIの出力を人間が確認・検証する利用。

なぜAIが入り込めないのか

🧑 AIの浸透を阻む「人間の強み」

88%の業務がAIに浸透していない理由は、以下の人間ならではの要素です。

AIにできない 対面対応

高い対面でのやりとりが求められる仕事

この仕事では他者とのかかわり、対面での議論といった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

求められる力: 傾聴力、説明力

この仕事の原動力: 周囲や組織の支援

具体的な業務: 「相談者と面接し、その労働・就職に関する意識や現在の状況など個人の背景について把握する。」「キャリアシート等を用いて相談者の職業経歴の分析を行う。」「自治体などが提供する支援サービスの情報を相談者に提供する。」

AIは補助まで 責任判断

ある程度求められる責任を伴う判断が求められる

この仕事では意思決定の自由、結果・成果への責任、意思決定と問題解決を行うといった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

AIが追いつきつつある領域

ただし以下の領域は、今後のAI進化でギャップが縮まる可能性があります。

変化の兆し 曖昧な判断

正解のない状況での判断力が求められる

この仕事では意思決定の自由、優先順位や目標の自己設定、意思決定と問題解決を行うといった場面があり、AIだけでは対応が難しい領域です。

変化の兆し 関連資格・学歴

キャリアカウンセラー/アドバイザー、キャリアコンサルティング技能士(1・2級)、キャリアコンサルタントなどの関連資格があると有利

業界で変わるAIの影響

同じキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントでも、働く業界によってAIの影響度は異なります。デジタル化が進んだ業界ほど、AIとの接点が多くなります。

サービス業(その他)
AI化 12% 潜在 +34%
医療・福祉
AI化 12% 潜在 +19%
すでにAI化 AI活用で伸びる 組織のAI導入で恩恵 人間のみ
この分析の見方
すでにAI化
AIが直接代行している業務の割合。どの業界でも共通です。
AI活用で伸びる
AIツールを使いこなすことで生産性を上げられる領域。個人のスキルと業界のIT環境に左右されます。
組織のAI導入で恩恵
会社がAIシステムを導入することで、自然と恩恵を受けられる領域。
人間のみ
身体作業・対面・感情など、現在のAI技術では対応できない領域。

この職種の年収

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」に基づくキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの給与水準です。

業界で変わる年収

同じキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントでも、働く業界によって年収は大きく異なります。

金融業,保険業 944万円
鉱業,採石業,砂利採取業 750万円
学術研究,専門・技術サービス業 668万円
電気・ガス・熱供給・水道業 662万円
製造業 651万円
建設業 625万円
教育,学習支援業 615万円
卸売業,小売業 605万円

出典: 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2023年)

この職種に向いている人

ホランドの職業興味理論(RIASEC)に基づく適性タイプです。

S 社会的
4.5
E 企業的
3.6
I 研究的
3.0
C 慣習的
2.8
R 現実的
2.4
A 芸術的
2.4

人と関わり、助け、教えることが好きなタイプが向いています。

求められるスキルと知識

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントに求められる主要スキルと専門知識です。スコアは5段階評価。

スキル

1
傾聴力 5.9
2
他者の反応の理解 5.3
3
対人援助サービス 5.1
4
説明力 4.9
5
指導 4.8

知識

1
顧客サービス・対人サービス 3.2
2
心理学 2.6
3
事務処理 2.5
4
セラピーとカウンセリング 2.5
5
教育訓練 2.3

働く環境と雇用形態

働く環境

空調のきいた屋内作業 ほぼ毎日 69%
座り作業 ほぼ常に 67%
他者とのかかわり ほぼ毎日 64%
電子メール ほぼ毎日 62%
意思決定の自由 ある程度は自由がある 56%
規則的(ルーチンやスケジュールが決まっている) 規則的(ルーチンやスケジュールが決まっている) 54%
ミスの影響度 多少は深刻な事態を引き起こす 46%
電話での会話 ほぼ毎日 40%

雇用形態

正規の職員、従業員
42.3%
自営、フリーランス
38.5%
契約社員、期間従業員
17.3%
パートタイマー
9.6%
派遣社員
3.8%
アルバイト(学生以外)
1.9%
わからない
1.9%

必要な学歴・資格

AIでは代替できない専門性の証明。資格保持はAI時代の差別化要因になります。

関連資格

  • キャリアカウンセラー/アドバイザー
  • キャリアコンサルティング技能士(1・2級)
  • キャリアコンサルタント

近い職種のAI浸透度

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントとキャリアが近い職種を、AI浸透度の違いで比較できます。

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの将来性とAIの影響

「キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントはAIに代替されるのか?」という不安を持つ方に向けて、データに基づく分析をお届けします。

AI代替率: 12%

AI代替率は12%と低く、将来性のある職種です。対面対応など、AIには難しい要素が業務の中心にあります。

AIが変える業務

履修選択・学校適応・学習習慣・進路計画等について学生を指導する、職業・教育・経済情報を収集・分析し、相談者の進路決定を支援する、採用・入学活動を計画・指揮し、自ら参加するなどはAIの活用が進んでいます。これらの業務は効率化される一方、新たな役割が生まれます。

AI時代に求められるスキル

傾聴力・他者の反応の理解・対人援助サービスといったスキルの重要性が高まっています。AIを補完する人間の強みを伸ばすことがキャリアの鍵になります。

よくある質問

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントはAIでなくなりますか?

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントはAIでなくなる可能性が低い職種です。AI代替率はわずか12%で、対面対応など人間の強みが活きる仕事です。

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントはAIに代替される?

進路情報提供やキャリア診断はAIで自動化できます。しかし生徒の心理的な悩み、虐待やメンタルヘルスの問題を早期発見し、教育委員会・医療専門家と連携させる判断は、訓練を積んだカウンセラーにしかできません。

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントでAIはどう活用される?

業種により異なりますが、AI総合活用度は46%です。すでにAI化されている部分が12%、AI活用で伸ばせる部分が23%、組織のAI導入で恩恵を受ける部分が11%です。

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの将来性は?

進路選択の複雑化・多様化に伴い、生徒一人ひとりの適性と潜在課題を丁寧に把握できるカウンセラーの価値は高まります。AIが情報提供をカバーすることで、より深い対話に時間を使えます。

AI時代にキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントに必要なスキルは?

職業情報の検索・分析はAIツール化するため、相談対象者の心理状態を読み取る力、複数の選択肢の中で個人の適性を見極める力、複数機関との調整力が重要になります。

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントで生成AIをどう活用できる?

キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントでは5件の業務でAIが活用されています。主な活用領域は履修選択・学校適応・学習習慣・進路計画等について学生を指導する、職業・教育・経済情報を収集・分析し、相談者の進路決定を支援する、採用・入学活動を計画・指揮し、自ら参加するなどです。

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最終更新: 2026/03/24

AI浸透度はAnthropicのAnthropic Economic Index (AEI)の観測値(CC-BY)に基づく。業種別分析は独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成「職業情報データベース」のデータを加工して算出。JILPTおよびAnthropicの見解ではありません。分析方法の詳細

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